ファーストフード店などでよく見かける割り箸。
最近は使い捨ての割り箸ではなく、何度も使えるプラスチック製の箸やマイ箸を持ち歩く人が増えているように感じます。
そのことから、割り箸を使うと森林破壊に繋がる、なるべく使わない方が良いと思う方も多いと思います。
しかし、それは実は勘違いかもしれません。
今回は割り箸と森林の関係性についてお話します。
・割り箸は森林を破壊する?
実はそのイメージは間違いといえば間違いです。
なぜこのような表現をしたかは後ほど説明します。
国産の木材を使って作られた割り箸は、本来使われず捨てられるはずだった間伐材や木の端材などを利用した、資源を再活用し環境に配慮した商品なのです。
また、割り箸を使うことで日本の山の整備や山村経済の活性化にもつながります。
・割り箸がうまれた経緯
割り箸は、日本で明治時代に樽の製造過程で余った木片などを有効活用するために生まれたものです。
日本人らしい「もったいない精神」から生み出されました。
・なぜ割り箸を使うことが森林再生に繋がる?
日本の森林は、面積は変わらず年々蓄積量だけ増加しています。
つまりこれは、木の伐採量が減少していることを表します。
この背景には、海外の安価な木材の輸入が増加したことで国内の木材利用が減少し、森林伐採がされなのくなったことが挙げられます。
森林が手入れされず木々が密集すると、1本1本の木が細くなる、かつ日光が地面に届かなくなります。
そうすると下草が生えにくくなり、土壌がむき出しになることで土砂災害のリスクも高まります。
また木は成熟すると二酸化炭素の吸収量が減り、排出する二酸化炭素量の方が多くなります。
そのため地球温暖化防止機能は低下していくといえます。
つまり割り箸など国産の木材を利用する機会が増えれば、森林伐採が進み健全な森づくりへと繋がります。
・割り箸の問題点
最初「割り箸は森林を破壊する?」という質問に「そのイメージは間違いといえば間違いです。」と答えました。
これには訳があり、日本で使われている割り箸の98%が国産のものではなく輸入箸と言われています。
とくに価格の安い中国産の割り箸が日本で最も使われています。
実は輸入箸の多くは違法伐採されたものです。
その地域の法令などを守らず伐採したり、過剰伐採などをしたものを私たちは使用しています。
これでは質問通り森林を破壊することに繋がります。
いかがでしょうか?
マイ箸を持ち歩くのも良いですが、国産の割り箸を意識的に使うのも選択肢にいれてみてください。