スーパーでのレジ袋の有料化や、スターバックスでプラスチックストローを紙素材のストローに切り替えたりと、近年プラスチック問題への関心が高まっています。
しかし、なぜ使い勝手の良いプラスチックが削減され始めているのでしょうか。
前回、プラスチックが引き起こす問題点をいくつか挙げました。
生産や廃棄の際に出るCO2が地球温暖化の原因になっていたり、海に流出するプラスチックごみが海の生態系を壊し、食物連鎖によって人間の口にプラスチックが取り込まれたり。
今回は、そんな問題を解決するための世界各国の取り組みを紹介します。
・世界各国のプラスチック削減に向けた取り組み
アメリカ
1人当たりのプラスチック容器包装の廃棄量が、世界で最も多いアメリカ。
2030年までに固形廃棄物のリサイクル率を50%に高める「国家リサイクル戦略」を発表しました。
プラスチックを原料とするストローやマドラーを禁止したり、プラスチックごみをクリーンエネルギーに変える技術開発などに力を入れています。
また、マイクロビーズ入りの洗顔料や歯磨き粉の製造や販売の禁止が行われています。
プラスチックの利用削減に特に力を入れるEU。
2022年から皿やコップなどへの使い捨てプラスチックの使用が完全に禁止され、食品関係ではプラスチック製のストロー、マドラー、カトラリー、皿のほか、発泡スチロール製の食品容器、飲料容器、飲料用カップが規制されました。
中国
中国は日用品や工業製品に使用する目的で、安価な再生素材獲得のため廃プラスチックを世界から輸入し受け入れてきました。
しかし、これまで輸入してきた廃プラスチックや環境への危害が大きい固体廃棄物の輸入を2017年末を機に禁止しました。
また、小売り、オンライン取引、飲食、ホテルなどでの使い捨てプラスチック製品の使用の削減なども求めています。
日本
プラスチックを規制するのではなく、プラスチック製品の設計から製造・販売・回収・リサイクルという全体の流れの中で、地球に優しい循環型経済の構築を推し進める法律が発表されました。
可燃ごみ指定袋などにバイオマスプラスチックを使うなどして、2030年までにワンウェイ(使い捨て)プラスチックの排出量を累積で25%抑制する目標も掲げています。
以上が世界各国のプラスチック問題に対する取り組みです。
歯ブラシを竹製にしたりマイ水筒を持ち歩くなどして、私たちも普段の生活からプラスチックをなるべく使わない選択をしていきたいですね。