私たちが食べているプラスチックの量は1週間でクレジットカード1枚分(約5g)、1ヶ月でレゴブロック1個分(約21g)、1年でヘルメット1個分(約248g)にもなる事を知っていましたか?
これは海に流出したマイクロプラスチックを小魚がプランクトンと勘違いして食べることが原因です。
今回は、そんなマイクロプラスチックについて紹介します。
・そもそもマイクロプラスチックとは?
マイクロプラスチックとは、5ミリ以下の小さな粒状のプラスチックを指します。
マイクロプラスチックには、製造される時点で小さく作られた「一次的マイクロプラスチック」と、紫外線や雨風、波の力などの自然環境によって劣化し、ボロボロに細かく砕かれてできた「二次的マイクロプラスチック」の2つの種類があります。
「一次的マイクロプラスチック」には、歯みがき粉や洗顔料、化粧品、柔軟剤などに入っていたマイクロビーズが含まれます。
しかし、環境問題への影響を考慮して世界各国で規制がされています。
・マイクロプラスチックが私たちの体内に入るまで
マイクロプラスチックはスポンジのように海中の有害物質を表面に吸着させる特徴があります。
有害物質が付着したマイクロプラスチックを、小魚や海鳥がプランクトンや餌と勘違いし食べてしまいます。
そうすると、その小魚や海鳥を食べた生き物を私たちが食べることで、結果的に海中の有害物質が付着したマイクロプラスチックを体内に摂取してしまいます。
毎年800万トン以上のプラスチックごみが海に流出しており、そのリスクも高まっています。
また、アクリル、ポリエステルなどのプラスチック繊維からできた服を洗濯するたび、70万本のマイクロファイバーが放出され、海洋汚染の原因のひとつになっています。
・マイクロプラスチックが体に及ぼす影響
人体への影響はハッキリと解明されていませんが、がんの発生や代謝性疾患の発症を引き起こす可能性のある化学物質が検出されたり、炎症やアレルギー反応をおこす可能性があります。
プラスチックには生殖系に影響を与える環境ホルモンが含まれるため、精子が減少する可能性も。
さらに、生物の体にとって必須な成分であるビタミンや代謝に必要な成分が攻撃されてしまうことで、免疫力が下がります。
マイクロプラスチックは回収が困難なため、私たちが暮らしの中でどれだけプラスチックを削減できるかがこの問題を解決するための鍵になります。
普段からなるべくプラスチックを使わない選択をしたいですね。